ミニガイドNo.22「ハンミョウの見分けかた」
販売価格: 660円(税込)
商品詳細
はじめに
ハンミョウは山道や砂地の上で、飛びまわったり走ったりする、美しくてかっこいい小さな甲虫です。漢字では「斑猫」と書きます。もともと中国では、毒のあるツチハンミョウ科の甲虫をさす言葉でしたが、日本にこの言葉が渡来するときに、間違って伝わってしまったといわれています。中国ではもちろん斑猫とは呼ばず、黄色と黒の模様から「虎甲」と呼ばれています。英語でも「タイガー・ビートル」(tiger beetle)と呼ばれています。
ハンミョウは日本に24種が知られています。いずれも肉食で、地表でアリなどの小動物を襲って食べます。幼虫も肉食ですが、地面に小さな穴を掘って、その入口で他の小動物を待ち伏せします。種類によって、だいたいすんでいる場所が決まっています。山道や河原でよく見られますが、海岸の砂浜にすむ種類の中には、人間による自然の改変によって、絶滅にひんしている種類がいくつかあります。
この本では、本州にすむ16種とそれらの見分け方、また、大阪で分布が確認されているところについて、くわしく紹介しています。この本をきっかけに、これらの昆虫に興味をもち、また自然環境について考えていただく機会になれば、と願っています。
この本を作るにあたり、堀道雄さん、芦田久さんには原稿をお読みいただき、いろいろご指摘いただきました。室内実習「ハンミョウの見分け方」(2007年2月18日開催)の参加者のみなさんには、実際に標本を見ながら使っていただき、わかりにくい点など教えていただきました。博物館内のスタッフのみなさんには、誤植や構成のアドバイスなどをしてただきました。記して御礼申し上げます。
目次
はじめに
この本の使い方
<カラー口絵>
ハンミョウのいるところ
ハンミョウの見分け方
(絵解き検索)
<種類の説明>
1.トウキョウヒメハンミョウ
2.エリザハンミョウ
3.コハンミョウ
4.ヨドシロヘリハンミョウ
5.シロヘリハンミョウ
6.ミヤマハンミョウ
7.アイヌハンミョウ
8.コニワハンミョウ
9.ルイスハンミョウ
10.マガタマハンミョウ
11.ニワハンミョウ
12.ナミハンミョウ
13.ホソハンミョウ
14.ハラビロハンミョウ
15.イカリモンハンミョウ
16.カワラハンミョウ
<データ>
引用文献
大阪のハンミョウ・未発表データ
□著者:初宿成彦(元 大阪市立自然史博物館・昆虫研究室)
□発行日:初版2007年3月31日(表題:大阪のハンミョウ) 2刷2017年7月1日
□A5版全27頁