展示解説

あとがき

この本は自然史博物館の常設展示の手引きとなる解説書です。展示室の説明パネルと同じ文章を中心に収録してあり、展示を使って学習する方々の手引きとなるものです。


博物館の展示には、じつに様々な人が訪れ、楽しみ、学んでいきます。学校の遠足、親子で楽しむ人、大阪の自然をもっと学びたい大人、観光で来られた方。学校の教科書とちがい、博物館の展示は見る人を限っていません。子供でも大人でも、そこから何か新鮮な発見を得ていただけるのではないか、と思っています。


（中略）


つまり、博物館で大阪の自然を学ぶ、ということ自体が一つの大切な体験であり、この体験を効果的にする道具としてホームページや新たな展示手法があります。自然史博物館の展示は、だいぶ古いものになっていますが、そこに込められたメッセージや「もの」の魅力は、まだ現在にも響いています。同様に、このハンディな解説書の役割も、自分のペースで、自分のスタイルで学習する方々のための参考書として、重要な役割を持っているのではないかと思います。


そして、博物館でより良く学ぶためには、展示だけではなく、友の会などのコミュニティ、インターネットでの情報発信や観察会などの活動など、様々な側面にぜひ触れていただきたいものです。


この解説書が、初めて自然史博物館に触れたあなたの、大阪の自然、そして自然史博物館への興味を、よりかき立てるものであることを願っています。