ズールとゴルゴサウルス 活版カード

ズールとゴルゴサウルス 活版カード

Zuul crurivastator and Gorgosaurus
ズール と ゴルゴサウルス

　ズールとゴルゴサウルスは共に白亜紀後期の同じ地層から発見されています。ズールはアンキロサウルス科の恐竜で最も完全な状態で発見された恐竜です。一方、ゴルゴサウルスもティラノサウルス科の化石では保存状態がいいものが見つかっています。このような格闘シーンは実際にあったのかもしれません。その証拠として、ゴルゴサウルスの脛の骨からは、アンキロサウルス科の尾のこん棒による打撃で骨折した可能性のある化石がみつかっています。
　今回の復元画は、体のプロポーションや鎧の配列・テクスチャーに注目し、精密な再現を心がけました。従来の図ではアンキロサウルス科の頸椎数が不明瞭であったり、現生種との鎧の比較不足により、首の長さや鎧の描写が必ずしも完全ではありませんでした。しかし、小田隆先生と共に現生の鎧を持つトカゲ類の観察と、保存状態の良い未記載のアンキロサウルス科標本の参照により、欠損部位を補完することができました。

■ 監修 ： 林 昭次 （岡山理科大学生物地球学部 准教授）
元大阪市立自然史博物館学芸員。鎧竜恐竜を中心に、骨の内部構造から脊椎動物の進化や生態について調べている。

■ イラストレーション： 小田 隆（京都精華大学マンガ学部 教授）
東京藝術大学美術研究科修士課程修了。油画と壁画を専攻する。1996年、恐竜の化石の組み立てに参加したことから、復元画の制作を始める。現在、博物館のグラフィック展示、図鑑の復元画、絵本など多数制作。幅広い古生物学者たちとの交流の中で、科学的な資料に支えられるとともに、オリジナリティに富んだ作品群を生みだしつづけている。
www.studio-corvo.com

Illustration by Takashi Oda
企画・制作：はくラボ[大阪自然史センター]

切手を貼って郵送することができます。

・カラー ： グレー紙×マルーン色インク（濃赤茶）、サンド紙×黒インク
・サイズ ： A5カード 148×210mm
・素材 ： ボード紙

※御覧になる環境（PCモニタやスマートフォンの画面）などにより、実物と色合いが異なって見える場合があります。