都会にすむセミたち −温暖化の影響−
沼田英治・初宿成彦 共著 (海游舎)
[以下、カバー見返し部より]
2007年の夏、靱公園(大阪市西区)では38,632匹のセミが羽化すると予測します。
都会は人間によって徹底的に手を加えられた環境ですが、毎年夏になるとたくさんセミの声が聞かれます。
どうしてこのようにたくさんのセミがすんでいるのでしょうか。大阪など西日本の都会では近年クマゼミが増加したと
いわれていますが、それは本当でしょうか。そのことと、地球規模の温暖化や都市のヒートアイランド現象との間には
関係があるのでしょうか。
私たちはこのような疑問に答えるために、市民の方々とともに、マーキング調査・抜け殻調査・網室での飼育など、
さまざまな方法で調査・研究を行っています。この本では、その研究の過程を紹介し、今年のセミの発生数や
将来の東京の様子を予言しました。
都会にすむセミの生活を知るとともに、科学的真理を探究するプロセスを楽しんでください。
目 次
1 セミはどういう生きものか セミは何と同じ仲間か 世界のセミ、日本のセミ 大阪でヒメハルゼミが見つかった セミはどのような一生を送るのか セミの鳴き声はティンバル セミは何を食べているのか セミの被害
2 都会のセミの現在 都会とセミ 東アジア各都市の
セミの種類 東京 ソウル 札幌 仙台 大阪 その他の都市
世界で最もセミのうるさい街 大阪のセミはどれほどうるさいか クマゼミの鳴き方のパターン クマゼミの鳴き始める時刻 クマゼミのカレンダー
3 都会におけるクマゼミの増加 クマゼミ「急増」 頼りは記憶だけ いつごろクマゼミが増えたのか 市民の考えるクマゼミの増えた理由 大阪市内のミンミンゼミ 都会のセミ多様性の低下
4 偶数年ごとに増減するセミ 抜け殻調査の始まり 大発生のメカニズムを求めて 土を掘って確かめる 調査方法への疑問 毎年かならず増減を繰り返す 2の倍数ゼ
| 5 クマゼミの幼虫期間 昆虫の一生の長さ セミの生活史解明に挑んだ人々 ケージでの飼育開始 根もとを掘り起こす セミがいなくなった? クマゼミの一生は8年
6 クマゼミはどこまで飛ぶか、どのくらい生きるか 昆虫の北上を測る クマゼミの移動能力 大阪城公園でのマーキング調査 長居公園で再度マーキング調査 セミ成虫の寿命
7 湿度によって導かれるクマゼミの孵化 クマゼミは雨の日に孵化する 孵化を導くのは高い湿度 一齢幼虫の乾燥および高温耐性 一齢幼虫の野外での生存 ベットヘッジング戦略
8 なぜクマゼミは増加したのか − 温暖化との関係を考える − 地球温暖化の進行 都会は熱の島 クマゼミのカレンダーへの影響 昆虫の分布への影響 クマゼミ北上する クマゼミが増えた理由 これからやるべきこと 2030年、東京はクマゼミの街になる
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